木材の種類と特徴・用途がわかる木材図鑑

木材の種類(木材図鑑)

木材の種類、特徴とその用途
木材は広葉樹と針葉樹の二種類に分類されます
 昨今では、建築、家具には無垢材が使われることは少なくなってきました。一部の高級品を除き大量生産されるものは、集成材や合板が多くなってきているのが現状です。 一般に売られている合板、特殊合板の種類も増え、針葉樹だけではなく、広葉樹の合板も多くでまわっています。また、化粧合板や、特殊加工化粧合板の種類も増え、いろいろなものに使われています。 しかし、無垢材にしかだせない味わい風合いといったものがあります。無垢材を扱うのは素人では難しいように思われがちですが、その木材の特性を理解し適材適所を考慮して木材を選ぶのは、それ自体に楽しみがあるのも事実です。 よい住宅、家具、木工品をつくる第一歩は木材選びから始まります。プロでも、日曜大工やDIYをされる方でも、木材選びは重要なポイントになります。このサイトでは、日本で主に入手できる木材を紹介しています。木材の適材適所を考慮するにあたり参考になれば幸いです。

針葉樹、広葉樹、合板、集成材、フローリング、家具,家、住宅、ウッドデッキ
広葉樹
写真 名称 分類
産地
用途 特徴(加工性など) 比重
アオコクタン
グリーン
エボニー
カキノキ科 タイ 枠材 緻密ではあるが、光沢がない。
コクタンのなかで最も高価な材。
導管中に緑色の物質が
詰まっているために、緑色を帯びている。
1.0〜1.14
アオダモ
コバノトネリコ
モクセイ科 日本
朝鮮
野球の
バット、
スキー板、
楽器
年輪の明瞭な環孔材。
心材は淡褐白色、
辺材は白色できわめて狭い。
切削・加工の難易は中位。
0.71
イタヤカエデの写真 イタヤ
カエデ
カエデ科
カエデ属
本州
四国
九州
建築、家具
スキー、
船舶、楽器、
イタヤ細工
硬くて粘りがある。
加工はやや困難。
仕上がりは良好。
絹糸光沢がある。曲木にも使える。
0.67
ウリンの写真 ウリン クスノキ科
クスノキ属
インドネシア
マレーシア
建築
ウッドデッキ
心材は黄褐色〜赤褐色。
辺材は淡黄白色〜黄色。
辺心材の境目は明瞭。 耐朽性は大。
0.84
〜1.14
カシの写真 カシ
ブナ科
コナラ属
東アジア
東南アジア
建築材
船舶材
器具、鉋台
非常に硬く国産の材の中で一番重い。
弾性があって水湿にも強い。
辺材と心材の境は不明瞭。
0.83
桂材の写真 カツラ
カツラ科
カツラ属
北海道
〜九州
家具、器具
文房具
装飾、彫刻
やや軽軟で加工は容易。仕上げは良好。
趣味の木彫りに最適。
0.49
キハダ材の写真 キハダ
黄檗
黄膚
ミカン科
キハダ属
北海道
〜九州
家具、楽器
建築
辺材は白黄色。心材は緑色っぽい黄褐色。
軽量で、軟らかいため、
強い荷重がかかる場所には向いていない。
0.45
桐(キリ)材の写真 キリ
ゴマノハグ
サ科キリ属
北海道南部
以南で植裁
家具、小箱
建築、下駄
装飾木炭
日本国内でとれる木材としては最も軽い。
湿気を通さず、割れや狂いが少ない。
0.30
栗(クリ)材の写真 クリ
ブナ科
クリ属
北海道南部
本州、四国
九州
建材、家具
工芸品

器具
釘打ちなどで割れやすい。
重硬で弾力に富む。
水湿によく耐え、材の保存性は極めて高い。
0.60
胡桃材(クルミザイ)の写真 クルミ
胡桃
クルミ科
クルミ属
北海道
〜九州
家具
内装材

彫刻材
辺材は灰白色。
心材はくすんだ淡い褐色〜黄褐色。
辺心材の境目は明瞭。木理は交錯。
0.53
桑(クワ)材の写真 クワ
クワ科
クワ属
北海道
〜九州
工芸用、床
家具、器具
木質はかなり硬く、磨くと深い黄色を呈して美しい。
工芸用に使われれるが、
銘木として使われる良材は極めて少ない。
0.62
欅材(ケヤキザイ)の写真 ケヤキ
ニレ科
ケヤキ属
本州、四国
九州
建築、社寺
彫刻、家具
器具、船舶
曲木に適す。
日本の広葉樹の中で最優良材の一つとされる。
0.69
シナノキ材の写真 シナノキ シナノキ科
シナノキ属
北海道
〜九州
家具、機械
合板,、器具
鉛筆
材質は均整で軽軟。加工は容易。
仕上げは中庸。
塗料や接着剤に注意が必乾燥は容易。
0.48
チーク材の写真 チーク クマツヅラ科
チークノキ属
インド、タイ
マレー半島
ミャンマー
家具
造船材
乾燥後の伸縮やそりがなく、耐久性と強度がある。
湿気や虫害に強い。
心材が金褐色、辺材は黄白色。
0.6
栃材(トチノキザイ)の写真 トチノキ
トチノキ科
トチノキ属
北海道南部
本州
四国
器具、家具
装飾
漆器木地
保存性は低い。乾燥は容易。
軽軟で加工は容易。仕上げ良好。
絹糸光沢がある。狂いやすい。
0.52
ブビンガ材の写真 ブビンガ マメ科 アフリカ 造作材
家具
化粧用単板
辺材は淡色で心材は桃色〜赤褐色。
木理はほぼ通直で、肌目もほぼ緻密。
重硬なため乾燥が遅く、乾燥時の狂いに注意。
0.80〜0.96
ブナ材の写真 ブナ ブナ科
ブナ属
北海道
西南部
〜九州
建築内装材
家具、器具
曲材、合板
重硬だが粘りがあり曲げやすい。
乾燥の途中狂いやすい。
0.65
ブラックオールナット材の写真 ブラック
ウォールナット
クルミ科
クルミ属
別名:黒胡桃
アメリカ
ヨーロッパ
カナダ
家具
銃床、器具
心材は黒褐色〜帯紫褐色。
辺材は灰色。木肌はやや荒い。
粘り強く狂いが少ない。重くて硬い。
0.59
ホオノキ材の写真 ホオノキ
モクレン科
モクレン属
北海道
〜九州
彫刻、定規
製図板
建具、家具
保存性は低いが、軽軟で加工は容易。
乾燥も容易で仕上げは良好
狂いも少ない。
0.48
ホワイトメランチ材の写真 ホワイト
メランチ
フタバガキ

南洋材
東南アジア 合板、建築
家具
散孔材。加工は中庸、仕上がり良好。
辺心材ともに淡黄白色。
淡い褐色で時間がたつと褐色を帯びる。
0.5
〜0.6
マカンバ材の写真 マカンバ
真樺
カバノキ科
カバノキ属
北海道
本州北中部
家具、彫刻
車輛、合板
建築、突板
辺材は淡い紅白色。心材は淡い紅褐色。
重厚で強い。狂いが少ない。
材が緻密で接着性もよく塗装仕上げも良好。
0.67
ミズナラ材の写真 ミズナラ
水楢
ブナ科
コナラ属
北海道
〜九州
家具
洋酒樽、突板
環孔材。
重硬で加工困難。
0.68
ヤチダモ材の写真 ヤチダモ モクセイ科
トネリコ属
おもに
北海道
本州北中部
家具、建築
船舶、合板
やや重硬、強くて粘りがある。
加工性、仕上がりは中庸。
0.65
ヤマザクラ材の写真 ヤマザクラ バラ科
サクラ属
本州
四国
九州
造作材
楽器
高級家具
辺材は淡い黄褐色。心材は褐色。
辺心材の境界は明瞭。
硬く強靱で狂いが少ない。
0.68
レッドメランチ材の写真 レッドメランチ フタバガキ
東南アジア 造作材
合板、家具
車輛、
加工容易。仕上がり良好。
辺材は乾くとヒラタキクイムシの害を受けるので
防虫加工した方が良い。
0.5
〜0.6
ローズウッド材の写真 ローズ
ウッド

紫檀
マメ科
ダルベルギア属
アフリカ
南米
東南アジア
家具、器具 心材は、赤褐色の他、橙、紫。辺材は白色。
密で硬く光沢がある。切削加工は困難。
磨くと美しい木目が表れる。別名:ナンベイシタン
0.82




針葉樹
写真 名称 分類 産地 用途 特徴(加工性など) 比重
赤松材(アカマツザイ)の写真 アカマツ
赤松
雌松(メマツ)
マツ科
マツ属
本州
四国
九州
建築、建材
器具、車輪
土木、船舶
心材は、黄を帯びた赤褐色。
辺材は淡黄白色。
心材辺材の区別はやや不明瞭。
0.53
アガチス材の写真 アガチス ナンヨウ
スギ科
東南アジア
全域、豪州
建築、内装
家具、器具、
鉛筆、マッチ
心材辺材の区別は明瞭ではない。
やや軽軟で割れにくい。
加工容易、仕上げ良好。
0.40
〜0.64
イエローパイン
ウエスタン
ホワイトパイン
マツ科 北米
カナダ
建築材
家具材
やにが少なく、軽くて、乾燥が容易。
節が多く、粘りがない。
0.45
〜0.50
銀杏材(イチョウ材)の写真 イチョウ
銀杏
公孫樹
イチョウ科
イチョウ属
日本
中国
建築、
将棋盤
まな板
心材辺材の区別は明瞭ではなく黄白色。
加工性は良好。
表面仕上げは中。
0.55
イチイ材の写真 イチイ
一位
イチイ科
イチイ属
日本
中国
シベリア東部
家具
机の天板
工芸品
心材は紅褐色。辺材は白色。
軽く粘りがあり弾力性に富む。
加工性は良好。
0.51
イブキ
伊吹
ヒノキ科 日本 床柱 生長は遅いが、年輪の幅が狭く、材質は強い。
硬く、粘りもある。
別名:ビャクシン(柏槙)
0.65
エゾマツ
蝦夷松
エゾクロマツ
マツ科
トウヒ属
日本
中国
朝鮮
ピアノ響板
バイオリン
の甲板
心辺材ともに淡黄白色。
年輪の幅は比較的均一。
比重の割に強い良材。
0.43
カヤ イチイ科
カヤ属
日本
朝鮮
碁盤
将棋盤
風呂桶
心材は褐黄色。辺材は黄白色。
やや重硬で、弾力に富む。加工は容易。
耐朽性、保存性は高く水にも強い。
0.53
唐松材(カrマツザイ)の写真 カラマツ
唐松
マツ科
カラマツ属

別名:落葉松
本州北部
〜中部
建築、土木
船舶
パルプ
心材は赤褐色。辺材は白色。
心材辺材の区別は明瞭。
節が多く、やにつぼがある。
0.50
〜0.53
カリブパイン
ピッチパイン
マツ科 中米 建築材 やにの含有量により比重強度にばらつきがある。
耐朽性も異なる。
植林したものは軽い。
0.40〜0.70
カンボジアマツ マツ科 カンボジア
タイ
床柱 やにが均質に含まれているので扱いやすい。
まめにからぶきすれば、
やけ方によってきれいな飴色に仕上がる。
0.62
クロマツ
黒松

雄松(オマツ)
マツ科
クロマツ属
日本
朝鮮
建築、土木
船舶材
枕木
心材は淡褐色。辺材は黄白色。
大きい節が多く、やにつぼがある。
アカマツよりも重硬。水や湿気に強い。
0.54
サイプレス材の写真 サイプレス
(オーストラリア
サイプレス)
ヒノキ科
カリトリス亜科
オーストラリア ウッドデッキ 心材の色は暗褐色。辺材は淡黄色.。
木肌に光沢があり美しい。
シロアリや腐食に強い。
0.7
サワラ

ヒバ
ヒノキ科 日本 風呂桶
桶類
心材はくすんだ黄褐色、
辺材は白色で、心辺材の区別は明瞭。
肌目はヒノキよりやや粗く、香気も光沢もない。
0.48
シベリアカラマツ材の写真 シベリア
カラマツ
マツ科
カラマツ属
旧ソ連
極東部
仮設用材
枕木、電柱
針葉樹としてはかなり重硬。
加工はやや困難。
水中での保存性が大きく樹脂分が多い。
0.51
杉材(スギザイ)の写真 スギ
スギ科
スギ属
本州、四国
九州
建築、建具
土木、船舶
車輛、家具
軽軟で加工性が良い。
特有の香りがある。
乾燥がはやい。
0.38
スプルース材の写真 スプルース マツ科
トウヒ属
アラスカ〜
北米西部
建築、楽器
パルプ、
ピアノ響板
やや軽軟で加工容易。
仕上げは良好。
絹糸光沢がでる。
0.41
ツガ(栂)
トガ
ヘムロック
マツ科 日本 建築材
長押、鴨居
土木、器具
針葉樹のなかでは垂硬な材。
心材は淡褐色。
辺材は淡色で、心辺材の区別は不明瞭。
0.50
トドマツ
椴松
マツ科 北海道
シベリア
パルプ原料 心辺材の区別なく一様に白色。
比較的軽軟なので、切削・加工しやすい。
耐朽・保存性は低い。
0.40
檜材(ヒノキザイ)の写真 ヒノキ

ヒノキ科
ヒノキ属
本州中部、
四国、九州
建築、家具
器具、船舶
彫刻、車輪
水に強い。光沢がある。
狂いが少ない。加工性が良い。 
特有の芳香がある。
0.41
ヒメコマツ
姫小松
キタゴヨウマツ
マツ科 日本 木型 心材は黄赤〜淡紅色、辺材は黄白色。
心辺材の区別はやや明瞭。
年輪は幅狭く均一。
0.45
米松材(ベイマツザイ)の写真 ベイマツ
米松
マツ科
トガサワラ属
北米西部 建築、合板
船舶、車輪
土木、包装
心材は、淡い赤褐色。辺材は淡い黄白色。
境界は明瞭。木目は直通で木肌は粗い。

別名:ダグラスファー、オレゴンパイン
0.55
ベイヒバ材の写真 ベイヒバ
米ヒバ
ヒノキ科 アラスカ〜
オレゴン州東部
建築
戸外用材
肌目が細かく狂いが少ない。
加工性が良く、耐久性もある。虫害に強い。

別名:イエローシーダー
0,5
米桧材(ベイヒザイ)の写真 ベイヒ
米桧
ヒノキ科
ヒノキ属
北米西部原産
ヨーロッパや
日本にも分布
土木、建築
建具、家具
器具、船舶
心材は赤みを帯びた黄白色から黄褐色。
辺材は、白ないし黄白色で境界は不明瞭。
別名:オーソンヒノキ、グラントヒノキ
0.51
ベイツガ
米栂
マツ科
ツガ属
北米
カナダ西部
建築、建具
防腐、土台
パルプ
堅さ、加工性は中庸。
仕上げ良好。磨くと光沢がでる。
割れが入りやすく、変色しやすい
0.46
ベイスギ
米杉
ヒノキ科
ネズコ属
アラスカ〜
北米西部
土木、建築
器具
軽軟だが耐久性に優れ割って薄板にしやすい。
仕上げは中庸。
ネズコと同属。
0.37
ボドカルブスの画像 ボドカルブス
 ポド
ブラックパイン
マキ科 南半球
ヒマラヤ
構造材 心材と辺材の区別は不明瞭。
黄白色〜淡緑色を帯びた黄色で、
淡褐色を帯びるものもある。
0.42
〜0.63
ボンデロッサ
パイン

マツ科 北米 木枠
梱包材
構造材
心材は黄色〜淡赤色〜橙褐色。
辺材は白色〜淡黄色で幅が広く、
別名:ブラックジャックパイン
0.44
〜0.46
ラオスヒノキ ヒノキ科 ラオス 寺社建築 心材と辺材の区別が不明瞭。
日本のヒノキよりもやにが多く、
年輪が細かい。加工性はよい。
0.55




▼接着加工製品
集成材
集成材 集成材は、厚さ1〜3cmのひき材を、大きな節、腐れなどを切除し、縦つぎ、幅矧ぎ、あるいはさらに積層した材料で、長く、大きい断面の材が自由につくれるのが特徴です。

長所 均一な材質。耐久性が有る。安価。乾燥材であるためその後の割れ、狂いがない。
原料の種類 オーク、パイン、スプルース、ヒノキ、ツガ(栂)、チーク、ブナ、マツ、など



合板
合板 合板は、丸太を丸剥きした単板(ベニヤ)を、繊維方向が互いに直交するように、3枚、4枚、5枚と奇数枚積層接着した材料です。 最近は、熱帯林保護のために広葉樹合板よりも針葉樹合板が多く使われるようになってきています。

長所 ひろい面材が得られる。収縮・膨張が少ない。
短所 木口への釘が効きにくい。質感に欠ける。
原料の種類 広葉樹合板→ラワン・メランチ類など
針葉樹合板→カラマツ、米松、ベイツガ、ラジアーターパインなど
MEMO
ラワン合板やシナ合板がDIYではもっとも広く利用されています。



ラバーコア合板
 心材(コア)に集成材のひき板(ランバー)を使い、表面にベニヤをはった合板です。

長所 ベニヤよりくぎ打ちに強い。
原料の種類 シナ、センなど



パーティクルボード(削片板)
 
パーティクルボード 木材をけずったり、破砕した小片を板状に成形接着した材料です。

長所 断熱、遮音性に優れている。工場廃材、建築解体材など、どのような形状の材も原料として利用できる。
短所 湿気に弱い。
用途 建築の下地材、家具心板など
パーティクルボード販売サイト1



ファイバーボード(繊維板)
ファイバーボード 木材を繊維の状態にまでほぐし、再成形した板材料です。

  ▼ファイバーボードの種類
インシュレーションボード (軟質繊維板)
MDF (中質繊維板) 均質で加工性がよい。 建材、家具などに使われている。
ハードボード (硬質繊維板)


広葉樹 針葉樹 集成材 合板 ランバーコア合板 パーティクルボード ファイバーボード
広葉樹 針葉樹 集成材 合板 ランバーコア合板 パーティクルボード ファイバーボード


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